
「つくる会」教科書「不合格」処分は習近平への手土産?
私は今、産経新聞3月25日付けに掲載された各社の「南京事件」に関する記述一覧表を眺めていて、あることに気付きました。
「つくる会」教科書は国賓として来日する習近平への手土産だったのではないかと。
2月21日に「つくる会」が記者会見をして「一発不合格」になったことを暴露し抗議する予定であることを知った文科官僚は相当慌て、狼狽しました。
彼らはわれわれが公表するなどとは想定外だったのです。
安倍首相の口利きで設立された(というより八木に利用された)育鵬社を含め、全社が南京事件を書いています。
書いていないのは自由社のみでした。
自由社を抹殺すれば、南京事件を書かない教科書はなくなります。
しかし、南京事件は学習指導要領に書かれてはいませんから、書かなくても学習指導要領違反にはなりません。
これもまた、「つくる会」教科書が作り上げた橋頭堡の一つだったのです。
この「つくる会」教科書を抹殺してくれたら、習近平にとってこんなありがたいことはありません。
未来永劫、次の世代にも「南京大虐殺」の嘘を日本国民に刷り込ませることができるのですから。
さらに、通州事件を書いた教科書も「つくる会」のみです。
通州事件は中国のアキレス腱です。
通州事件の真実が知れ渡ると、中国人を大量に国内に入れる移民政策は国民の目から見ても危険なことが誰にもわかります。
通州事件を書いた唯一の教科書を抹殺してくれたことも、習近平にとって、これほど心強いことはありません。
朝日新聞が自由社抹殺をとりあげないのは、この犯罪的行為の動機を隠すためでしょう。
教科書に書かれていることは、すべて虚偽です。
私が「従軍慰安婦」が全社の教科書に掲載されたということを知ったときは、血が逆流するくらい怒りました。
それと同質の怒りを、今、各社の記述に感じています。
この間、私がお目にかかった自民党の政治家の中には、「つくる会」の教科書は「一線を越えた」という言い方をされた方が複数います。
官僚がそう説明しているのです。
官僚は壮大な、荒唐無稽な嘘(「つくる会」教科書は自らの責任でこけたのだ)をいっぱい製造し、政治家にばらまいています。
私は習近平国賓来日反対のデモに参加しました。
会場にはひとりの国会議員以外自民党の議員は誰も来ませんでした。
そのひとりは、原田義昭先生(元環境大臣)です。
安倍政権の媚中外交が文科官僚に最大限利用されているのは確実です。
「よし、今だ。今なら何をやっても安倍は反対できない」と彼らは思っていたはずです。
そして、考えてみれば、3月末に「つくる会」教科書が抹殺されたことがわかり、4月には習近平が国賓来日することになっていました。
これ以上のうまいタイミングはありますか。
自由社の抹殺に、安倍は反対出来ない、騒ぎになることはできない、というのが彼らの読みです。
毛沢東思想研究者で主任教科書調査官の中前吾郎氏には、公開討論に出て来てもらい、自由社を検定したのと同じ基準で、南京事件の資料をノーマークでみとめたことについて説明責任をはたしてもらいます。
★「不正検定」を正す意見広告に、ぜひ参加してください。
【新しい歴史教科書をつくる会・藤岡 信勝 副会長の投稿から頂きました。】


